個人サイトのジレンマ

僕が考えてるよりもっと多く、世の中はセックスで満ち溢れてる。
僕が考えてるよりもっと多く、世の中に三十歳以上の童貞は沢山居る。
僕が考えてるよりもっと多く、恋愛経験が全く無いまま死んでいく人が居る。


僕は僕が考えてる以上に、常にとんちんかんな勘違いをしている。
僕は僕が考えてる以上に、他人に良く思われている。
僕は僕が考えてる以上に、誰かに嫌な思いをさせている。


僕は分かったふりをして、間違った事をここにいっぱい書いている。
普段の生活の中でも、間違った事を言ったりやったりしている、僕は分かったふりをするのが上手い。

僕は今後、もっと分かったふりを下手にしていこうと思う。「すっとぼける」をテーマに置いて、大事な部分をあえてあやふやにして、伝えたい部分を暗に明示させるように、大げさにでなくチープに、冗談と受け取れるように、そこらへんに気を付けていきたい。


いや、どうだろう。それすら間違いのような気もする。そもそも僕は僕が思ってるほど、分かったふりをするのが上手くないのかもしれない。そこですでに、勘違いしてるのかも。つーか「分かったふりをする」必要や意味が分からない。


必要や意味、別にそれは重要では無い。ただ単純にこれは、個人サイトによくありがちな、今まで自分が書いてた文章が急に恥ずかしくなって、過去ログを全部消しちゃう(実際そういう事を僕も昔してたので)、それと同じ事だ。過去ログ消去を回避したくてこんな事を書いてるのかも。昔は漠然と「恥ずかしい」と思ってたけど、今は何故「恥ずかしい」と思うか、その理由が分かるぐらいには成長してるんだけど、結局この解決法は何? 自分語りでもしておけ、って事かな。たしかに自分の事だけ書いていれば、それは自分にしか分からないから、思う存分「分かったふり」ができる。――僕ノ心ハ病ンデシマッタ――自分語りこそ個人サイトに残された最後の権利。←そんな事無い。