パソコンの調子と僕自身の調子のバイオリズムが同調してるような気がする。なんて事はちょっとファンタジーに過ぎるんだけども、部屋が汚れてくると、パソコンのデスクトップもごちゃごちゃしてくるって事はよくあるよね、君はどうだ?
さておき、パソコンがウイルス感染しちゃって、それはアンチウイルスソフトがそのつど対処してくれて(急に画面が真っ赤に)、感染したファイルなんかを隔離してくれるからなんとか死なずにすんでたんだけど、そのうち重要なアーカイブみたいなところもガンガン検疫(隔離する所)に移っちゃって、どうにも動作が重くてしかたなくなった。
というのが一週間前で、その後リカバリーディスク使って、HDを滅菌した。滅菌つーとなんかまた、「こいつはどんだけパソコンを擬人化すんねん」とか思われそう(内なる声)だけど、なんかぴったりの表現だと思ったので使うけど、つまりHD初期化の事を言ってる。HD初期化したら、すげー使いやすくなってすべての動作が軽くなり、かつなんか便利になったりして良かった。
で、どんどんソフトを入れていって、使わないようなのは自然と淘汰されていくというサイクル。この作業がすげー楽しかった、つか実際よく使うソフトってネットでダウンロードしたソフトなんだけど、それの最新版とか後継版とか他の競合してるのとかいっぱいあるから、どーれーにーしーようかーなーつって選ぶ作業が楽しい。ちなみにタブブラウザは色々試したけど「undornut」に、前は「dornutp」使ってたんだけど、やっぱ他のは重くて無理ドーナツシリーズは軽くていいね。あと僕はボタンランチャ派*1なのでそのソフトを選ぶの楽しかった、前使ってたソフトも良かったんだけど今回は「ぷらんちゃ*2」っつーソフトにした。


びっくりしたのがwinampの最新のん、なんかメディアライブラリーで洋楽のPV無料で見放題! 知らんかった。とりあえず気になってるのを片っ端から見た。ネリーファタード?ファータド?Nelly Furtadoの「Explode」が良かった、インドっ娘萌え。あとTVとかもあるね、洋モノは男女共に基本パイパンなのか。


で、フリーソフト界隈を漁ってると毎回思うのが、ソフト作った人のモチベーションはどっから来てるのかって事だ、そして再び僕の中で再燃してくるのがフリーゲーム熱。


僕が前々から思ってる事だけど、インターネットという媒体には創作の土壌が無い。というか他の媒体に比べて創作する土壌としての魅力が無い。一番の問題は正当な評価をされないという事だろう。単純な話1000ページを超えるような長編小説をネットにアップしても誰も読まないし、100Pを超える漫画をネットにアップしても誰もお金をくれない、あげくの果てには無料だから人気があるだけで中身はたいした事無いなんて評価、とか作家としての能力よりもプロデューサとしての能力が必要とか、「ほしのこえ*3」にしてもネットはあくまでもサブ的なものでその本来の土壌は昔も現在も「映画」という媒体がその土壌になってる、とかね。
もちろん過去ネット上で正当な評価を受けたんじゃないかと思われる作品はいくつかあるけど、どれも共通してるのはインパクトがある作品とキャッチ―である作品だけ。それで僕が思い出すのは「絶望の世界*4」っていう作品なんだけど、あれはインパクトあったね、あとあれが日記形式で書かれてるってとこに注目して欲しい、例えばあれが最初から一人称の私小説としてあったら、あそこまで盛り上がったのか疑問ではある。
逆のパターンもあって、さほど面白くないのに高い評価を受ける作品というのもある、その場合はその作家のパーソナリティが反映されてる事が多い。例えばの話なんだけど2chのひろゆきが長編小説をネットにアップして、それがそこそこ読めるモノだったらきっと人気が出るだろう。でも35歳の普通のリーマンが同じ事をやっても誰も見向きもしない。有名無名に限らず、それが14歳の少女だったらどうか、余命半年と宣告された病人なら、まあこれも先に書いたインパクトがあるかキャッチ―であるかって事と同じ事が言える。


もちろんネットに創作の可能性が無いわけではない、例えば先に書いた「ほしのこえ」が最初の公開を有料動画配信していたらどうなっていたやろうか(バンダイ*5ですでにやってるけどおそらく配信を始めたのは人気が出てからだと思われ)、と思うし、GIFアニメとかFLASHとかは他に発表の場所が無いだけに可能性は十分あると思う。でもそれは新しいジャンルであって、小説や漫画などの既成のジャンルになると、ネットにおける創作の土壌の魅力ってのはほとんど無いと言っていいと僕は思ってる。


これはある意味皮肉なんだけど、これだけインターネットが普及したと言って、これからは誰でも好きな事を世界中に発信できるなんて言って、個人サイトのそのほとんどが創作する側では無く、評価する側の評論サイトばかりであるという事だ。しかもその内容は誰もが知ってる作品や、あるいは評論サイトを評論するなんて事になってる。しかし、ネット上に評論すべき作品なんて無いんだからそれも仕方無い、しかしこれだけ無数に評論サイトがあってあちらこちらでレヴューレヴュー言ってるのにもかかわらず、ネット上に評論すべき作品が無いとは、なんて皮肉な事か。ただそれでもあるのは日記とかエッセイとかどうにもその評価基準の定まらないあやふやなものばかりで、結局はアクセス数を見てアクセス論的な評価を下す以外にない。


なんて事を先に書いたけども、本当にネット上に創作の土壌は無いかっつーと実はある、それも発展途上ではなく今もそれから今後も盛り上がっていくであろうジャンルがある。大別したジャンルを言うならフリーゲームとか同人ゲームと言われるジャンルの事だ。それらのゲームは今の家庭用のゲーム機から比べたら見劣りするかもしれない、まったく魅力を感じない人も居るだろう、でも今の家庭用ゲーム機などは派手さや美麗グラフィックを求めて発展してきたと思うんだけど、その過程で分岐していったもう一つのゲームの魅力っていうのが、フリーゲームや同人ゲームにはあると思う。
そんな分岐していったゲームの系譜の中でも、特に発展したのがアドベンチャーゲームAVG)とかサウンドノベルあと2DRPGなど、どれも面白い物語を見せる事が重要になってくる物だ。しかもそのゲームをやった人間から、まるで一つの読み物として正当に評価されるようなシーンが出来上がってるんだからすげー。これこそネット上に唯一残された創作の土壌だと思う。


いやマジでネットに小説をアップするぐらいだったら、それをそのまんまサウンドノベルにして世に出した方が絶対良いよ! と僕は言いたい。小説ひとつ書くのに一体どれぐらいの労力がいるかって話やで、んでそれを自分のサイトにアップしてアクセス数一桁で感想も貰えないなんて経験僕もあるんだけど、その時の落胆ったら無いからね。もう二度とネットに新しい小説をアップなんてしないと思ったもん。あと評論サイト運営してる人は娯楽大作映画の評論とかしてネタバレ注意とかやるよりも、血眼になって草の根を分けてでもサウンドノベルとかAVGを探してレヴューをして欲しいね。一つのゲームクリアするだけでもけっこう時間かかるからね、レヴューは重要になってくるよ。


サウンドノベルとかAVGって結局推理モノとエロゲーでしょ、と思ってる人、んでそんなのに興味無いよと思ってる人居ると思うんだけど、まあそれはそれで正しい、実際そういう作品が多いのは事実なんだけど、新たな可能性として以下のサイトのゲームをダウンロードしてやってみて欲しい。つか今回これを紹介したくて書いたんだけどね。


「Collage」
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ryunosuke/3968/geme.htm


今回フリーソフト漁りでこの作品を見つけて、すごい衝撃受けた。僕の場合良質の作品に出会うと創作意欲が沸いてきて僕も何か作りてぇーーーー!って思う事があるんだけど、この作品をやり終わった後まさにそう思った。しかしこれ2002年発表だっていうんだからもう皆知ってるのかなあ、で検索かけてみてもそんなに知られてる訳じゃなく知る人ぞ知る的な感じなのかなあ、どーなんだろ。それまでの推理モノやエロゲーなんかとは全く違う物なので、それまでのAVGが好きな人からはおそらくほぼ黙殺されてる感じがするけど、これはAVGなんてやった事無いような人にこそやって欲しいし、良さが分かるんじゃないだろうか、いやマジで。





<参考サイト>
同人AVGの歴史
http://project-lips.net/support/doujin_history.htm
フリーAVGの歴史
http://project-lips.net/support/free_history.htm
AVG製作ツールの歴史
http://project-lips.net/support/tool_history.htm


サニーガール(フリーゲームレビュー・情報サイト)
http://sunny-girl.net/

*1:ボタンランチャ派の他にスタートメニュー改造派とコマンドランチャ派とデフォルト派っていうのがある

*2:http://www1.cds.ne.jp/~jed/

*3:http://www2.odn.ne.jp/~ccs50140/stars/

*4:http://www.google.co.jp/search?num=50&lr=lang_ja&ie=sjis&oe=sjis&q=絶望の世界

*5:http://www.so-net.ne.jp/bandai/hoshinokoe/movie.html