抱負を述べる

原稿間に合った。頑張った。


新年早々、なんだこの全能感は、新年早々イタイ事を書いているのは分かっているが、それにしても今の僕はものすごい全能感に溢れている。
というわけで、来週ぐらいからバイトして三ヵ月後に実家を出て一人暮らしする事になった。ついに私という黒い獣が世に解き放たれる時が来たのだ。いや、別にその後の展望が何かあるわけでもコネも何も無いが、そこにあるのはただただ溢れんばかりの全能感である。十代の僕も言いそうだ。
失敗したら失敗したで、超落ち込むんだろうけど、とにかく今は上手くいく事しか考えられない、全能感である、言葉の意味は良く分からないがとにかくすごい自信だあ! である。
というか、僕ほどの男がだ、僕ほどの自立心旺盛かつ向上心の塊のような男が、今まで実家で燻っていたというこの事実、忌避すべき事実、もう僕は迷わない。
つか、多分実家にあと何年か居たら俺死ぬわマジで、だいたい家族に対しては生まれてこのかた心かよわした事や、家族愛的な幸せを感じたことは終ぞ無かったように思う。いや、それは言いすぎだ、決して不幸では無かった。しかし僕を理解し、互いを理解しという関係は最後まで築けなかった、特に両親とは。そう、居心地が悪いのである、気がつけば、生まれてから今まで、ずーーっと居心地が悪かった、家の中に僕の居場所は無く、居ても居なくても何ら変わらない、どうでも良い存在として育ってきた。
そうして育てられた少年は卑屈で臆病で常に人の顔色を伺うような人間に育ち、何をやってもダメな男になってしまった。だがしかし、少年が他と違っていたのは、彼の中に住む黒い獣を幼き頃より大事に育て、その黒い獣の力をずっと信じていた事だった。そして、ようやくその黒い獣が彼の中から解き放たれる時がやってきたのである……。


――あけましておめでとう!
――今年は物事を前倒しでやっていきたい!