禁煙日記

葦田よお前にもう一度チャンスをやろう、しかしこれが最後だ。
よーし煙草止めるどー! 決めたきっぱり諦める、今日で終わりだ、止める、つか殺す。俺は煙草を殺す、そして俺の中の悪魔を殺す、tabko is dead! マジで!


しかしここまでくると禁煙に新鮮味が無くなってきてる、なんか新しい概念とか無いかなあ……、いや概念とか関係無い、殺す! 奴を殺す! つか、これ失敗したら死のう。嘘、次は禁煙セラピー買おうかな、いや殺す! 今度こそ完膚無きまでに殺す! そして俺はお前の屍を越えていく、どうだ! お前なんか大嫌いだ! そうだ、俺は煙草を吸ってる俺が大嫌いなんだ!


今日で全てを終えよう、何もかも諦めよう、もう一度僕はゼロになろう。頬を撫でる風のかぐわしさも、太陽からふりそそぐ光線の温もりも、草木のざわめきも、秋の夜長の侘しさも、彼女が見せた色っぽい仕草も、あいつが僕に言った泣かせる台詞も、日々の些事の中のユーモアを、言葉を紡いで感情を編むような抒情詩も、横たわることも、うなだれることも、病めることも、全て今日で諦めよう。


禁煙スタート!